北朝鮮の核実験に対する緊急党声明

北朝鮮の核実験に対する緊急党声明

平成29年9月3日
自 由 民 主 党

本日、北朝鮮が通算6回目の核実験を実施した。

わが国をはじめ国際社会は、北朝鮮に対して、関連の国連安保理決議の完全な遵守を求め、核実験や弾道ミサイル発射等の挑発行為を決して行わないよう警告と要求を繰り返してきた。それにもかかわらず、昨年1月並びに9月に引き続き、本日、核実験を再度強行したことは、関連安保理決議の明確な違反かつ国際的な軍縮・不拡散体制への重大な挑戦であるばかりか、わが国に対する直接的脅威として断じて容認できず、厳重に抗議するとともに最も強い言葉で非難する。

北朝鮮は、度重なる弾道ミサイルの発射を通じて、わが国や同盟国にとって探知や迎撃がより困難なミサイル技術を向上させているとみられる。また、本日の核実験は過去に比類ない規模で行われた。北朝鮮の脅威はかつてなく深刻かつ重大なものとなっている。既にわが党では、弾道ミサイル防衛を迅速かつ抜本的に強化するとともに、万が一の際の国民の保護に万全を期すべく、安全保障調査会が政府に申し入れを行っており、政府は提言も踏まえて、国民の生命、わが国の領土・領海・領空を守り抜く万全の態勢を早急に構築することを望む。

また、拉致問題をめぐり、北朝鮮は平成26年の日朝合意を履行しないばかりか、昨年には特別調査委員会の解体を一方的に宣言するなど不誠実な対応を続けており、極めて遺憾である。わが党では、北朝鮮による拉致問題対策本部が、拉致被害者全員の帰国実現を加速するための提言の申し入れを行っており、政府は、制裁の実効性を高めるための実施の徹底と国際連携の強化はもちろん、更なる措置の実施についても不断に検討を行うべきである。

かつてなく深刻かつ重大な北朝鮮の脅威に対処し、拉致被害者全員の早期帰国を実現するため、もはや残された時間に一刻の猶予もなく、政府においては、あらゆる施策を動員して迅速に実行することを求める。