令和5年7月豪雨災害 現地視察

令和5年7月7日から九州北部では大雨が続き、7月10日の明け方以降には線状降水帯が発生し記録的な豪雨となり、川の氾濫や土石流などの土砂災害が相次いで発生しました。

本日、参議院議員 藤木 真也 先生とJA筑前あさくら、JAみい、JAくるめ、JAにじ管内の被災地を視察いたしました。

視察1 JA筑前あさくら

JA筑前あさくら杷木支店において、今回の被害状況の報告を受け、JA筑前あさくら 窪山 金吾組合長、筑前あさくら農政連 草場 重正委員長より要請書が手交されました。

最初に朝倉市杷木松末地区を視察しました。
平成29年7月の九州北部豪雨により、筑後川水系赤谷川流域において、甚大な被害が発生し、国による河川の権限代行工事及び特定緊急砂防事業が行われました。その成果もあり被害は軽減されたものの、上流から土砂が流入いたしました。

次に、杷木若市地区にてアスパラガスの農業被害を視察致しました。今回の豪雨災害ではハウス内に泥が押し寄せ堆積していました。10月ごろまで収穫シーズンが続きますが、根や地下茎が窒息すると生育しなくなるため、泥の掻き出しに追われていました。

続いて、古毛地区の博多万能ねぎのハウスを視察しました。博多万能ねぎはJA筑前あさくらで生産され、万能といわれる通り、”生で良し””煮て良し””薬味に良し”とどんな料理にも合う万能野菜です。平成29年の豪雨災害以降、毎年のように浸水被害が発生しております。今回も多くのハウスが浸水被害にあいました。

視察2 久留米市北野町
JAみい管内のハウスでは小松菜やサラダ菜、ホウレン草などの葉物野菜の栽培が盛んで、多くは大都市圏へ出荷してます。北野町には若手の野菜生産者が多く、福岡県の農家のリーダーとしてこれまで活躍されてきました。今回も大雨により壊滅的な被害をもたらしました。施設や機械の被害についての皆様の悲痛な現状をお聞きし、何とかしなければならないという思いです。

その後、JAみい営農センターにおいて、JAにじ、JAみい、JAくるめの皆様と意見交換を行いました。JA福岡中央会 乗富 幸雄 会長、JAにじ 右田 英訓 組合長、にじ農政連 大熊 茂成 委員長、JAみい 平田 浩則 組合長、福岡県農政連みい支部 矢野 義臣 支部長、JAくるめ 森光 佐一郎 組合長、福岡県農政連久留米市支部 原 達夫 支部長よりそれぞれの地域の被害状況の報告を受け、皆様から様々なご意見を頂戴しました。皆様の苦しんでおられる声をただ聴くだけでなく、しっかりと予算の面からも全力でお支えできるように頑張ります。

視察3 JAくるめ管内 久留米市大橋町蜷川
福岡県農政連久留米市支部 原 達夫 支部長のハウスを視察致しました。筑後川と筑後川水系巨瀬川に挟まれたこの地域も浸水被害が発生しました。広範囲にわたりハウスが浸水し、収穫時期だった野菜に壊滅的な被害が発生しました。隣接する草場 大和 元県青協委員長のハウスではチンゲン菜が浸水により被害を受けました。

視察4 JAにじ管内 久留米市田主丸町朝森
カーネーションのハウスを視察しました。カーネーションは、5月の母の日に贈る花として有名ですが、品種改良によって四季咲きのカーネーションが生み出されてからは、年間を通して楽しめるようになりました。今回の浸水被害により苗の植え替えが必要となり秋〜初冬に見頃となるカーネーションの出荷が難しい状況となりました。

視察5 JAにじ管内 久留米市田主丸町竹野
大規模な土石流が発生した田主丸町竹野を視察しました。この地域は10日未明から約7時間にわたり線状降水帯が発生し、12世帯が巻き込まれる土砂災害により1名がお亡くなりになる痛ましい災害となりました。巨石、大木は家をなぎ倒し、下流へと押し流していきました。破壊されたい家や車、川ではない場所を流れていく大量の水。広範囲にわたり山から流れ込んだ土砂を目の当たりにして自然災害の怖さを実感いたしました。

今日、視察した場所以外にも被害を受けられた方が多くいらっしゃいます。復旧・復興に向けて被災地の迅速な支援対策を立てることが急務だと実感しました。地元議員、関係機関と密に連携し、一刻も早く対策が行えるよう尽力してまいります。