予算委員会で質疑に立ちました。

本日、8:55から開会された参議院予算委員会で、トップバッターとして質疑に立ちました。

私は与えられた32分間の中で、菅 義偉 内閣総理大臣をはじめ関係閣僚に対し、質疑を行いました。

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・NTTについて

まず最初に、本日参考人として出席したNTT(日本電信電話株式会社)澤田 純 代表取締役社長に対し、総務省幹部、また国会議員との会食についてお尋ねしました。

「危機管理の要諦は情報公開だ」というのは、私の尊敬する末吉 興一 元北九州市長の言葉です。
全てをつまびらかにした上で、公務員倫理規定、大臣規範などに照らし、ルールに則った対応が求められます。


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・日米首脳会談等について
次に、外交についてお伺いしました。
3月12日(金)夜中、日本・アメリカ・オーストラリア・インドの4ヶ国の首脳がオンライン会談を行いました。4ヶ国の首脳が会談したのは史上初と言うことです。また、菅 総理は4月初旬にも米国ワシントンでバイデン大統領と会談するとの発表もありました。バイデン大統領が就任後、初めて対面で会談するのは菅 総理とのことです。
総理には、この協議の成果と、日米首脳会談への意気込みをお聞かせ頂きました。

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・防災のデジタル化
3月11日(木)東日本大震災から10年を迎えました。
追悼式典で被災者の方々のご挨拶を聞き、悲しみの中にあっても救援にあたった方へ感謝を述べられる姿には、胸を締め付けられました。

デジタル化によって、国民の生活にもたらされる効果は多岐の分野に亘りますが、防災にもたらす可能性について聞く度に「デジタル化によって守ることが出来た命があったのではないか」と思います。

防災科学技術研究所が取り組む「SIP4D」というシステムがあります。役所や民間が持つ防災に関するあらゆるデータを共有化し、災害対応の効果を発揮する見事なシステムです。
このシステムの活用には、ルール・体制の整備、予算面など課題が山積しています。
そこで、菅 総理に今後のSIP4Dの活用について、ご見解を伺いました。

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・新型コロナウイルスのワクチン接種記録システムについて
国民にとって大きな期待となるワクチン接種が始まりました。この接種にあたる地方自治体の現場には様々な不安と負担があります。参議院自民党では113名の所属議員が総出で、全国1221市区町村長からこの接種に向けた意見調査を行い、5994回答を得ることが出来ました。我が福岡県からも積極的にご意見を頂きました。

中でも特に気になった点として「ワクチン供給・在庫管理システムに加え、一人一人の摂取状況を把握するシステムへの新たな対応についての不安」がありました。 そこで、河野 太郎 ワクチン担当大臣から、今後のスケジュール感とシステムの利便性についてご説明を頂きました。

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・データを活用した科学的介護
私は介護に関する2つの議員連盟で事務局長を務めていますが、コロナ禍にあっても強い使命感で、継続的なサービス提供をして下さっている現場の皆様に心から感謝を申し上げます。

令和3年度の介護報酬改定では、菅総理、麻生財務大臣のご理解の下、0.70%のプラス改定という結果を勝ち取ることが出来ました。
今回の報酬改定では、現場の客観的なデータを国に上げ、国からフィードバックされた情報を下に新たな介護をすすめることで、報酬が加算される仕組みがあります。
しかし、新しい作業への対応に人材不足に悩む現場では、懸念の声もあります。

この仕組みがもたらすメリットや効果について、田村 憲久 厚生労働大臣からご答弁を頂きました。

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・カーボンニュートラル実現の切り札となる洋上風力発電
菅 総理は2050年カーボンニュートラルの実現を力強く宣言されました。その切り札とも言われているのが、私の故郷である北九州が取り組む洋上風力発電です。総事業費約1,750億円、25基からなる洋上風車で、北九州市民の約4割の電力をカバーできる最大22万キロワットを発電するプロジェクトです。

この計画は、北九州を風力発電の一大メッカとするものです。しかし最大の課題は、風力発電機をつくる国産メーカーが現在はいないことです。日本発の風車メーカーができれば、部品をつくり完成品を組み立て、さらにはメンテナンスでまで稼げるサプライチェーンが完成します。何もしなければ、稼ぎのほとんどは外国勢にとられてしまいます。

この大きなチャレンジに取り組んでいる北九州へ、菅 総理からの力強いメッセージを頂きました。

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そして世界は、RE100(リニューアブルエナジー100)という、ものづくりに使うエネルギーを100%再生可能エネルギーに切り替えるという潮流にあります。九州、その中でも我が北九州市は、豊富な再生可能エネルギーを持つ地域です。

2019年に、私が北九州で開催した政経フォーラムに講師としてお越し頂いた梶山 弘志 経済産業大臣には、この可能性についてお話をさせて頂き、引き続きご指導を頂けますよう申し述べました。

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・次世代インフラの国際競争力強化
デジタル化を進めていく上では、大量の情報を安全・確実に届けるための通信インフラが重要です。
あと数年で社会実装が見込まれる「ポスト5G」、2030年頃に導入が目指される「6G」において、日本発の関連技術が主要な位置を占めなければなりません。
東芝の「量子暗号通信」技術をはじめ、我が国には世界トップクラスの技術があります。日本がこうした技術で、ポストコロナ時代の通信インフラの旗手となる上では、国による資金面での思い切った後押しも欠かせません。
麻生 太郎 財務大臣から、「ポスト5G」「6G」分野の研究開発に対する予算面における支援についてお伺い致しました。

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また麻生 大臣には、GAFAに代表される世界的な多国籍企業が行う「節税」について、我が国の企業を守るためにも国際課税ルールの議論を一層主導して頂くことを要望させて頂きました。

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菅 総理は本年1月の所信表明演説で、恩師である 梶山 静六 元官房長官の「国民の食いぶちをつくることが、お前の仕事だ」という言葉をこれまでの指針としてきたと述べられました。

私はこの言葉に大いに共鳴し、コロナとの長期に亘る闘いで疲れ切っている国民の皆様に、いまこそ正に全力で尽くすべきだと思いをあらたにしたことを申し上げ、質問を終了しました。
本日の質疑をテレビやスマートフォンで応援し、メッセージをいただいた沢山の方々に、心より感謝を申し上げます。