本日は、福岡県手話の会連合会 内堀 義喜 会長、社会福祉法人 福岡県聴覚障害者協会 太田 陽介 事務局長をはじめとする福岡県聴覚障害者団体の皆様がご要望のため、議員会館を訪問されました。
大田事務局長は、デフリンピック(耳が聞こえない人のオリンピック)委員会の日本の理事をされています。
* 身体障害者のオリンピック「パラリンピック」に対し「デフリンピック(Deaflympics)」は、ろう者のオリンピックとして、夏季大会は1924年にフランスで、冬季大会は1949年にオーストリアで初めて開催されています。障害当事者であるろう者自身が運営する、ろう者のための国際的なスポーツ大会であり、また参加者が国際手話によるコミュニケーションで友好を深められるところに大きな特徴があります。
「手話言語法(仮称)」の制定
2006(平成18年)年12月に採択された国連の障害者権利条約には、「手話は言語」であることが明記されています。
日本政府は障害者権利条約を批准し、2011年(平成23年)8月に改正された「障害者基本法」では、「全ての障害者は、可能な限り、言語(手話を含む)。その他の意思疎通のための手段についての選択の機会が確保される。」と定めました。
手話が音声言語と対等な言語であることを広く国民の皆様に広め、聞こえない子どもが手話を身につけ、手話で学べ、自由に手話が使え、さらには手話を言語として普及、研究することのできる環境整備を目的とした「手話言語法(仮称)」を早期に制定するよう要望されました。
<パラリンピックとデフリンピック>
国際パラリンピック委員会(International Paralympic Committee)が1989年に発足した当時は、国際ろう者スポーツ委員会も加盟していましたが、デフリンピックの独創性を追求するために、1995年に組織を離れました。そのために、パラリンピックにろう者が参加できない状況が続いています。なお、デフリンピックの独創性とは、コミュニケーション全てが国際手話によって行われ、競技はスタートの音や審判の声による合図を視覚的に工夫する以外、オリンピックと同じルールで運営される点にあります。また、パラリンピックがリハビリテーション重視の考えで始まったのに対し、デフリンピックはろう者仲間での記録重視の考えで始まっています。しかし、現在は両方とも障害の存在を認めた上で競技における「卓越性」を追求する考えに転換しています。
デフリンピックについて詳しくは “デフリンピック啓発サイト”