年頭所感 自由民主党

【 年頭所感 】


謹んで年始のご挨拶を申し上げます。

昨年12月の衆議院総選挙におきましては、わが党の多くの同志が当選させていただき、政権奪還を果たすことができました。今回の勝利は、自民党が国民からの信任を取り戻したのではなく、民主党政権の稚拙な政権運営による国益の毀損、誤った政治主導による政治の混乱と停滞、その失望の3年間に終止符を打つべく立ちあがった国民の判断、民意の結果であったと思っております。我々は、自由民主党に対し、未だ厳しい視線が注がれ続けているという緊張感を胸に、誇りある日本を取り戻すために、全身全霊を捧げて取り組んでまいります。

その後、私は第96代内閣総理大臣の指名を受けました。現在の日本の状況を鑑みれば、経済、外交・安全保障、教育、そして東北の復興においても、極めて危機的な状況にあると言っても過言ではないと存じます。国民の皆様からの負託を胸に、一致団結してこの危機を突破していくことこそ、我々が果たすべき最大の使命であると考えております。

経済においては、金融政策、財政政策、成長戦略の三本柱でデフレ・円高を克服し、日本経済の再生を図ります。外交・安全保障については、失われた日米同盟の絆を回復・強化し、東アジアの平和と安定を確保します。そして、強い外交力を取り戻した上で各国との関係を改善し、領土・領空・領海を守り抜いてまいります。教育については、民主党政権下で後退した教育再生を建て直し、高い水準の教育力を取り戻します。東北の復興においては、より深く被災地の生活に入り込み、国が責任をもって決断・指示し、真に被災地のニーズに応え得る復興策の加速化を図ってまいります。いずれの課題も重要かつ困難な課題ですが、我々は怯むことなく真正面から向き合い、スピード感をもって取組んでまいりたいと思います。

自由民主党には、責任政党として日本を立て直す覚悟があります。そして、その政策を着実に実行していく多彩な人材を擁しています。自由民主党の歴史に根ざした経験と信念を胸に、国民のみなさまとともに新しい朝を迎えるために、全力で誇りある日本を取り戻してまいりたいと思います。

皆様方のさらなるご発展とご健勝を心から祈念いたしまして、年始のご挨拶とさせて頂きます。

平成25年1月1日

自由民主党総裁 安倍 晋三